今回のテーマは
肩の抜き
肩の抜きとは⁈
肩の力を抜いて下げる事
いわゆる
沈肩墜肘で肩甲骨を上手く使う事ともなり
その用法をゼロポジションで考察致します。
武術では肩を下げて胸の筋肉を緩める事を
大切にしていて
沈肩墜肘は肩を下げて肘を真下に下ろす
此方も重要な腕の作り方です。
クライミングでは大胸筋や広背筋を使い
ホールドを抑えますが
武術では身体の前側の筋肉は力の伝達を
止めてしまう働きがあると言われています。
胸を緩めて手を前に出すには
肩甲骨と上腕骨を上手く使う
ゼロポジションにする事で可能になります。
ゼロポジションとは⁈
肩甲骨には棘上筋と棘下筋を隔てる骨に肩甲棘があり
肩甲棘と上腕骨が揃うポジションで
肩の緻密結合性が高いと言われています。
投球動作やオーバーベッドスポーツでも
よく肩や肘の故障予防に用いられる考え方で
一般的には肩の挙上動作で取り入れられますが
肩(肩甲骨)を下げて回旋させる事でも可能になり
この状態ですと大胸筋を締める事で
腕を屈曲させます。
例えば
身体の前側の筋肉をなるべく緊張させずに
両手を身体の前に出して『前に習え』を行います。
基本的には上腕の屈曲には大胸筋が働きますが
肩甲骨を回旋させる事で背中側の筋肉を
優位に使います。
基本的に『前に習え』は上腕骨の屈筋にあたり
大胸筋を収縮させて行うので緩めるのは理屈的に
合わないのですが武術では
手を前に出す動作を背中から
突きを出したり構えの手を作ったりします。
その時に力の反発を無くす意味で
身体の前側の筋肉を緩ませます。
沈肩墜肘は
肩を沈ませる事で肘が墜ちます。
私の感覚では肩甲骨を下げる事で肘が伸びて行き
その動きに追従して上腕と前腕が繋がります。
そのガイドとしてゼロポジションを用いましょう。
これが強い腕を作る事になり肩の抜きは
上腕と前腕にも影響して行きます。
これは武術的な突きや技をかける時や受ける際の
腕の形にも繋がり色々と発展出来ます。
如何ですか?
肩の抜き
詳しい肩の抜き方や肩周囲の治療が必要な方々は
お気軽に治療院までお問い合わせ下さい。
『ゼロポジション近似肢位での肘伸展筋力と
肩肘関節モーメントとの関係』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jelbow/27/2/27_389/_pdf
治療院KAZU
院長 中井一欽
03-5742-1414
https://kazu-1414.com/course.htm