今回のテーマは
虫様筋と骨間筋を意識する
指の伸展に関する虫様筋と骨間筋を意識して
オープンを鍛える。
虫様筋について新しい理解が生まれましたので
書かせて頂きたいと思います。
虫様筋は指の指背腱膜・深指屈筋に起始して
骨間筋に停止する骨に付着しない筋肉として珍しく
DIP伸展PIP伸展MP屈曲の手内筋肢位が有名ですが
深指屈筋・浅指屈筋優位の手外筋優位の
DIP・PIP屈曲MP伸展でも働くとの見解もありました。
虫様筋はMP屈曲で筋収縮はさせますが
MP関節伸展でも働きます。
指を伸ばした時に懸念されるのが過伸展です。
MP関節の過進展による関節不安定性の
動揺を防ぐ意味でも虫様筋は働く様です。
指を伸展させた状態からDIP屈曲PIP屈曲MP伸展の
手外筋肢位ではMPの過進展を防ぎながら
指を使う必要があります。
これはクライミングにおける
オープンの肢位でもあります。
私は今迄、カチの方か虫様筋が働くと
考えていましたがオープンでも
虫様筋が働くのは面白い考察です。
どちらにせよ握ると言う行為は奥が深いですね。
そして虫様筋に益々興味が沸きました。
基本的に手内筋肢位では
虫様筋が働く事でDIP.PIP伸展MP屈曲しますが
深指屈筋に虫様筋が付着する事で
DIP・PIPは屈曲に働きそうですが
指背腱膜に付着するのでDIP.PIP伸展で
虫様筋が働きMPは屈曲します。
指の背側が引っ張られながら
MPが屈曲出来ると言う事です。
指先で物を摘む動作がそれに近いと思います。
手外筋肢位ではDIP・PIP屈曲MP伸展では
深指屈筋・浅指屈筋収縮、虫様筋補助収縮の
様相になります。
結論として
MP関節を曲げるだけで無く伸展でも
虫様筋は働くと言う事です。
虫様筋は骨間筋に比べて筋力は弱く
筋紡錘と言う筋肉の状態を測る
センサーが多いので筋トレでは骨間筋を
鍛えると言う方が正解かもしれませんが
虫様筋を鍛えるにはセンサーを意識して
色々な形のホールドを
握る事が大切かもしれません。
如何でしょうか?
虫様筋と骨間筋
詳しい虫様筋のお話しや骨間筋の治療が必要な方々はお気軽に治療院までお問い合わせ下さい。
『手の虫様筋の比較解剖学的研究』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/joma1947/104/3-4/104_3-4_365/_pdf/-char/ja
治療院KAZU
院長 中井一欽