今回のテーマは
開放性運動連鎖を意識する
身体には運動連鎖と言って
各関節の動きが順番に連動して運動を行い
英語ではキネティックチェーンと言われ
関節を鎖に見立ています。
此方はまた別の機会にお話し出来ればと。
今回はクライミングにおけるスメアや
壁から離れた足について着目します。
運動連鎖には2種類あり
閉鎖性の運動連鎖と開放性の運動連鎖です。
両者の違いは手や足が大地に付着して
固定されている方が閉鎖性運動連鎖で
大地に固定されていないのが開放性運動連鎖です。
今回は後者の開放性運動連鎖を取り上げます。
その開放性運動連鎖をクライミングの
壁やフットスタンスから離れた足で考えて行きます。
クライミングの様に足や手が壁やホールドに
設置している状態と離れた状況では
身体の使い方が変わります。
足がフットスタンスに乗っている時は
そのスタンスを支点に力を伝えて行きます。
そこから連動することは閉鎖性運動連鎖として
コントロールしやすくイメージも
連想しやすいかと思います。
しかし足がホールドから離れたり
スメアで壁を抑える時に足先からの連動が
上行性で手に伝わります。
その際にホールドを抑えやすい方向に
接触していない足やスネアのポジションを
持って行かないとなりません。
何となく行っている事ですが
この使い方を意識するだけでも
足が切れた時のコントロールは変わります。
先ずホールドにぶら下がり足を下げた状態から
爪先の位置を内側に向けたり外側に向けたり
してみて下さい。
身体に力が伝わりやすいポジションが見つかります。
この場合ある程度体幹力も必要なので
完全に脱力して爪先だけ動かしても
伝達は僅かになります。
足が下がった状態でも少し足先で
フットスタンスを踏んでいるイメージで
体幹に力を入れて行う事が理想です。
ホールドにぶら下がり足先まで力が込められれば
爪先を動かし良いポジションを見つけて下さい。
例えば爪先を内側に向ける事で
手に掴んだホールドに力が入りやすいか⁈
爪先を外に向ける事で力が入りやすいか⁈
爪先が真下の方が力が入りやすいか⁈等です。
この時に足首から下だけを動かす事は少ないと
思いますが出来れば
足関節・膝関節・股関節・腰椎・胸椎・肩関節・
肘関節・手関節の
様に力の伝達が連動する事が理想的です。
この様に足が地面に着いていない状態から
力を伝える事を開放性運動連鎖と言います。
如何ですか?
解放性運動連鎖を意識する
詳しい運動連鎖のお話しや
関節周囲の施術が必要な方々はお気軽に
治療院までお問い合わせ下さい。
『運動連鎖とエビデンス』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mpta/22/1/22_1_17/_pdf
治療院KAZU
院長 中井一欽