chiryouin111’s diary

治療院KAZUです ^ ^ 健康に関わる事 理想的な身体動作を追求して行きます。

クライミング研究所そのI『カチとオープンを考察』する今回は指の内転をテーマに上げました.保持力アップに興味がある方々はご覧下さい。クライマーにはオススメです‼︎

旧年中はお世話になりました

本年も宜しくお願い致します。

 

自身もクライミングの成長を望む思いから

今年からクライミング研究所をはじめました。

 

新年初の投稿

第一回目は

よく議論に上がる

カチとオープンについて。

 

ライミングにも様々な握り方があり

その中の二つになります。

 

ネットで握り方を検索すると

ゴルフや野球の変化球の握りが出て来ましたが

ライミングはありませんでした(笑)

 

 

以前も何度か投稿しましたが

改めて知識も更新しておりますので

また新たな上書きのつもりで

考察したいと思います。

 

ライミングをご存知無い方のために

少し解説致します。

 

指の(親指は外して)

第一関節はDIPと言い

第二関節はPIPと言い

第三関節はMPと言います。

 

先ず

カチはしっかりとMP関節を曲げて握る所が

特徴です。

見た目にはジャンケンのグーを作る感じで

強く握り込むのが特徴です。

 

そして

オープンはDIP関節を曲げて握る所が特徴で

空手の貫手に似ていて指先にて

引っ掛けるのに的しています。

 

クライマーにおいてはもう分かりきった事なので

カチとオープンの解説はこれくらいで

 

私の事から

考察しますとクライミングをはじめて

オープンよりもカチの方が最初から

持ちやすかったです。

これは空手で拳を握る習慣があったからだと

考えています。

因みに空手の拳で当てる部分はMP関節になり

これはカチの形に近い状態になります。

 

この事からも

今までの経験や指を使う特性からも

ライミングをなさっている方々は

カチ派がオープン派に分かれると思います

何方も可能と言う方もいらっしゃいますが

大抵は何方かに分類されます。

 

カチとオープンの違いでよく言われるのが

電車の釣り革やカバンを持つ時に

しっかり手を握るのか

指先で引っ掛けるか等で例えられます。

 

電車で釣り革を持っている方をお見受けすると

カチ派ではしっかり手を握り肘を曲げて

関節を折り畳み力を入れている様子

 

しかしオープン派は割と肘や身体を伸ばして関節は閉まっていない状態で力を入れている様子

 

両方の客観的な違いは

関節を曲げて力を出すか

関節を伸ばして力を出すかの違いかと思います。

 

両者のタイプは

先ずカチ派は関節を曲げ圧縮した反動で

筋肉の収縮を主に生かして力を出すタイプ

 

そしてオープン派は身体の伸びたバネの反動で

力を出すタイプで主に腱が伸びた反動で

筋肉が縮む腱反射が使われているではと

考察します。

 

 

関節構造は

カチのMP関節は球関節で曲がる方向は多様性があり

横や縦に関節を固定しないと遊びが多く力が逃げてしまいます。

 

オープンのPIP関節は蝶番関節でドアの様に動く方向が決まっていますので伸ばすか曲げるか以外で横には動きません。

 

カチは

薄いホールドを持つ時に指先の腹をエッジに

インカットしている部分に指先端を当てて

指を屈曲させながら内転と言って

指を閉じる方向に働きこれを同期と言います。

 

試しに指で何かを握った時に横に開こうとすると

出来ない事が分かると思います。

ちなみに指を伸ばしている時は

開くのも閉じるのも何方も出来ます。

 

(内転は中指を中心に指が閉じた状態、外転は指が開く状態になります)

f:id:chiryouin111:20230103135034j:image

(筋・骨格筋系のキネシオロジーイラスト引用)

 

オープンでは

指先をホールドに引っ掛けた時にDIP(第一関節)だけを曲げるのは難しいのでこれも

同期と言い第一関節を曲げる時は自然に

PIP(第二関節)も曲がります。

指先を伸展させた状態での内転は容易に出来るのでMP(第三関節)を曲げ無い状態で内転が加わる傾向があります。

 

上記の状態から考察すると

 

内転のタイミングが

 

カチは

指全体を内転させながら屈曲

そして親指を横から挟み更に握りを強化します。

 

オープンは

DIP.PIPを屈曲した時に内転が加わる傾向だと思います。

MPが伸びた状態から親指や小指を合わせる対立動作で内転を強める方もいらっしゃいます。

 

何方も内転が加わらないと強い握りにならず

 

カチは

指を曲げている時に内転をせずに握ると

保持力は下がり

 

オープンは

DIP.PIPを曲げ内転してMPを曲げると力が

抜けるのが分かります。

 

カチとオープンで違うポイントは

指の設置面になります。

カチは指先の小さいポイントで力を集約しますので薄いホールドを握りやすく

 

オープンではカチより指の広い範囲での接触

フリクションを上げますので薄いホールドより

接触面が大きい方が握りやすくなります。

 

カチでは

指先よりPIP関節が上になったところから

握り込み力を発揮するのに対して

 

オープンでは

ホールドに指先がかかった所から力を発揮出来るので少し遠い所に手を出すリーチの部分では

メリットがあるかもしれません。

 

ただしオープンから指を握り締める保持力があればカチでも条件は同じかもしれませんね。

 

何方もメリットとデメリットはあり

 

オープンの方もカチの方もそれぞれ悩みも

ありますのでバランスよく鍛えられると

理想だと思いますが

得意な方を伸ばすと苦手な方も伸びて来ると

思いますから

先ずは特徴を捉えて指を鍛えられれば

保持力を上げられるのかと思いますので

少しでも皆様の保持力アップに繋がれば幸いです。

 

 

また新しい気付きがこの投稿をまとめている最中にありましたがもう少し練ってからお伝えしたいと思います。

 

(物体の把握・操作時における指関節の動きのモデル化)

https://media.sys.wakayama-u.ac.jp/tokoi-lab/2002/ichikawa.pdf

 

 

治療院KAZU

院長 中井一欽

03-5742-1414

https://kazu-1414.com/index.html