chiryouin111’s diary

治療院KAZUです ^ ^ 健康に関わる事 理想的な身体動作を追求して行きます。

武医同源シリーズその①治療家にオススメ‼︎浸透する手を作る。武術で培った脱力を治療に生かして優しい手を作るメソッドになります‼︎

今回のテーマは

浸透する手を作る

 

私は武術と医術を融合させた

武医同源と言う観念を提唱しております。

 

武術の要素を治療に取り入れると言う事で

逆に治療の要素も武術に取り入れています。

 

 

今回は治療家でも武術家でも大切な『手』を患者様や

相手に浸透させる方法を提案して参りたいと

思います。

 

先ずは手と言っても腕迄を使用部位として

身体全体から連動させるのですが

使う前の準備段階として

手の力を抜くと言う事を行います。

 

さすれば手や腕の脱力ですね。

 

最初から脱力が出来る方も

患者様や武術を教える生徒さん達に

伝える参考にして頂きましたら幸いです。

 

それでは立位からはじめますが

お楽に立って頂き右側でも左側でも

何方でも良いので

左か右に身体を30°位倒します。

 

身体を傾けた所から

真っ直ぐに腕が地面に垂れているのを確認したら

重力で腕の重さから肩が下がった状態を

認識しましょう。

分かり辛い方は腕の力を極力抜いて

肩を意識的に下げて下さい。

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そこから肩甲骨で腕を揺らす様に

ユラユラ振っていきます。

この動きから肩甲骨で腕を動かす

感覚を養って頂ければと思います。

 

ここで傾けた身体を真っ直ぐに戻すのですが

下げた肩の位置を保ちながら戻して下さい。

最初に真っ直ぐに立った状態より

身体を傾けた方の肩が下がっているのが理想です。

 

それを同じ要領で反対側の肩も行って下さい。

このままですとただ力の抜けた腕になるので

次に脱力した腕を使える手に変えて行きます。

 

 

背中を意識して脇を締める様に

上腕骨を上げて行きます。

その腕の上がる状態をキープしながら

指先まで繋げて上げて行きます。

 

例えば

手に長い棒を持っていて

先端が地面に着いていると仮定して

その棒を持ち上げる時は

手先で持ち上げ様とすると

上がりにくいと思いますが

脇を締めて身体を使って持ち上げようとすれば

上がりやすいと思います。

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実際には手に何も無い状態でも

長い棒を持つが如く

先端まで持ち上げるイメージで腕を上げます。

 

その腕の状態が作れれば

腕を使う動作を行う際は背中から手を上げて

指先迄は長い棒を持つが如く

先端まで力を伝えて行きます。

 

形で言うと肩が下がり背中の筋肉で腕を上げます。

 

指先の末端での意識や

部分的な筋肉の緊張と言うより

背中から一定の繋がりで

等尺性収縮型の可動とでも言いましょうか?

 

ガチガチにはなっておらず力は通る状態です。

形を崩さない程度と腕を上げる程度の緊張で

筋肉をなるべく脱力させます。

 

その状態で触診を行ったり

マッサージをしたり

鍼の押し手で使用して

刺し手では通すより脱力から

鍼の重さと素材の鋭さを使い刺入します。

 

患者様に脱力を学んで頂く時は

肩を下げる意識でお話し下さい。

先ずは力を抜く習慣と

脱力した時の身体作りを重要視します。

 

使い方は少しずつ理解して頂ければと思います。

 

脱力した手を使う為には?

 

 

それには

武術の話しからはじめます。

 

打撃にも色々とあり

衝突のインパクトを上げるために

筋力やスピードを上げたり体重を増やして

物理的にパワーアップして威力を上げる方法と

 

力を抜いて接触面を中に浸透させて

相手のバランスを崩して威力を上げる方法が

あります。

 

今回は後者の方を使って解説して行きます。

 

コロナ禍の時にYouTube武術界では

浸透系の突きが流行っていました。

 

突きの撃ち方には様々とあり

浸透系の突きは基本的に脱力を

前提で撃ちます。

力を抜く事で皮膚や筋肉に接触した時に

反発を減らす事が狙いで

 

これは施術で患者様のお身体に触れる時にも

言える事で極力、手や身体の力を抜いて

身体に触れます。

 

武術でも手に力が入っていれば

自分の反発と相手の反発でぶつかり合います。

 

施術でも大抵の患者様は身体が緊張されていて

施術者の手の力が抜けていないと

緊張と緊張ではぶつかり合い

患者様の身体の力が抜けにくい状態となり

 

 

逆にお身体が弛緩している方ですと

強い力が加わると緊張されて疲れさせてしまいます。

 

 

何方にしても脱力した手で対応した方が効果的です。

 

武術では

ミットを撃つ時にウレタンの先にある人を

撃つ感覚でウレタンを通して突きます。

接触した時に緊張していると

ウレタンで最大の力を発揮しますので

打撃が人にまで最大の力をキープ出来ずに

途中で止まってしまいます。

 

ある程度力が抜けて腕が負け無い状態を作り

ウレタン部分を圧縮して

後にある人を撃つ様に意識します。

 

次に施術の場合も表面の皮膚や筋肉に接触した時に

緊張しない様に力を抜いて触れて

そこから硬結部位やツボを目指して

緊張しない手で患者様の身体を触診します。

 

これは武術でミットのウレタンを通して

突きを出す要領と同じで力の入り具合は違いますが

脱力から目的部位まで通して

目指したポイントではじめて力を伝える様に

意識します。

 

これはマッサージや鍼の押し手に効果的で

刺し手は脱力して鍼の重さを感じとれるくらい

力を抜き脱力する事で鍼の重さで刺入します。

 

鍼を手で持つと言うより鍼の重さを手で受け止めて

重力で落下する鍼体を手で支える感覚です。

 

押し手は脱力した手に少し力を伝える

刺し手は脱力した手で鍼を支える

 

その感覚が作れれば身体の前で鍼を打つ構えを取り

押し手と刺し手を合わせて腕で円形の形を作り

イメージですが足の裏から手に気が流れる感覚で

体構えを作ります。

そのまま背筋を伸ばしてしばらく立ち

身体の力を抜き脱力した体構えを作りましょう。

 

如何ですか?脱力を通して

浸透する手を作る

武術的な用法を治療に汎用出来る様に解説しました。

 

まだまだ落とし込めていない部分も多々ありますが

少しでも皆様の施術のお役に立ちましたら幸いです。

 

武術家の方におきましてはお浚いや

学び直しの機会になりましたら何よりです。

 

治療院KAZU

院長 中井一欽

03-5742-1414

https://kazu-1414.com/greeting.htm