今回のテーマは
TRTにおける体幹筋の考察とナイファンチについて
前回の投稿で体幹の腹斜筋を取り上げて
一般の方々の身体の側方移動についてお話しました。
其方をもう少し深掘り致します。
TRTはTrunk Righting Testと言い
重心移動のテストと
体幹を強化する方法にTRTがあります。
TRTは
座位になり坐骨に体重を乗せて横移動させながら
身体が動揺しない様にバランスを取ったり
側方に移動した際にしっかり片方の坐骨に乗れて
かつ反対側の脊柱の筋肉で支える様にします。
ではやり方をご説明致します。
先ずは足と臀部を揃えて座り
手を横に伸ばして肩の高さは平行にします。
そこから
手を伸ばした側の坐骨に重心を移動させた時に
グラグラと身体の動揺が無く
移動させた側の臀筋の収縮と
対側の体幹の緊張を作りバランスを保つやり方で
次は反対の右側で行います。
座位で坐骨を揃えて移動する方向に手を伸ばします。
そのまま右手を移動側に伸ばしながら右の坐骨に乗り身体を安定させます。
この時に右のお尻と左の体側を緊張させます。
グラグラしない様に保ちましょう。
TRTは
片足立位や重心の移動を左右でしっかりと行う為の
テスト及びトレーニングにもなり座位で行えるので
高齢者や下肢の筋力が弱く転倒が見込まれる方や
体幹機能のリハビリにも有効です。
そのTRTの動きと空手の型のナイファンチが
横に移動すると言う意味では共通点があります。
ナイファンチでは
肩の高さを変えずに横移動を行い
片足支持の際のからの
重心移動での体幹操作や動揺を少なく技に伝えるのがTRTに似ていて面白いと思います。
動きの中では足を交差させて踏み替える事で
二回重心を移動させたエネルギーを技に転換出来る
独特の型で
TRTは手を伸ばした側の坐骨支持と
対側体幹で身体の動揺を抑える部分が
ナイファンチでは
重心を移動させながら安定と言う事での共通点と
不安定な状態から身体を安定させる筋のバランスが
両方で学べる点では似ていると考察します。
片足立位での強化と言う意味ではTRTは有効で
ナイファンチは重心の移動を強化する事では
効果的だと考察します。
今回は前額面での動き座位での側方移動と
ナイファンチでの側方重心移動を考察しました。
歩く動作は更に回旋が加わりますが
先ずはその前提での左右にしっかり重心が
移動出来る状態を身体で作る事が大切です。
歩行の場合は
先ずは体重が軸足にしっかり乗り
重心移動しながら足が上がる
そのバランスを保ちたいですね。
片足支持が不安定な方はTRT
やナイファンチをオススメ致します。
如何ですか⁈
TRTにおける体幹筋の考察とナイファンチについて
詳しい解説や体幹筋や股関節の治療が必要な方々はお気軽に治療院までご連絡下さい。
端座位での片側支持における姿勢保持と Trunk Righting Test との関係
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/30/2/30_329/_pdf
治療院KAZU
院長 中井一欽