今回はクライマーに特化したお話しです。
『カチ』と『オープン』
MP関節が『締まる』『緩む』
状態で何故ホールドが持てるのか⁈
を
関節の仕組みで御説明致します。
MP関節とは
指の末端の関節から数えて3つ目の関節です。
カチの場合はMP関節を曲げて指先を握り込むのに対して
オープンの場合はMP関節を伸ばしてホールドに指を引っ掛けます。
今回は
MP関節が曲がっている(締まっている状態)
カチ
MP関節が伸びている(緩んでいる状態)
オープン
と定義させて頂き考えて行きます。
(Aカチ・Bオープン)
上のイラストでは
左側は関節の靭帯が締まっていて
右側は関節の靭帯が緩んでいます
関節には
締まっていても
緩んでいても
働く『関節受容器』があり
Wakyの関節神経学では
関節受容器には5つ存在し
その中で
『タイプ1』の受容器によって
関節静的反射がおこり
周辺軟部組織が緊張して関節が締まります。
そのために指は
脱力した状態から力が加わると
『カチ』でも『オープン』でも
強い指の状態になります。
カチのポジションは
関節と靭帯が締まっていて
一見、強そうなのは分かりますが
オープンの様に
関節と靭帯が緩んでいる状態で
『関節静的反射』が加わると
靭帯や筋肉が緊張するので強くなります。
『カチ』『オープン』で何故ホールドが持てるのか⁈は
関節の構造と関節静的反射の影響でした。
少し注意点を2つ程
構造上強いカチ持ちも
締まり過ぎると骨や関節を痛めやすく。
関節の構造上弱いオープンは
関節が緩んでいるので
突き指などにお気をつけ下さい。
まとめると
『カチ』と『オープン』では
どちらも強い部分と弱い部分があり
関節は遊びのある状態から
締まったり
緩んだりする
『関節静的反射』を使うには
身体が緩んでいる必要があります。
関節が締まり過ぎると
筋肉や腱の柔軟性が減り
怪我をしやすくなるので
身体が緊張していると
思われる方々は
当院にお越し下さい。
(仙腸関節機能障害イラスト引用)
治療院KAZU
院長 中井一欽
03-5742-1414
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