クライミング、武術、スポーツでパワーを出す場面は必ずあります。
そしてそのパワーの源である筋肉
パワーを出したいが為に筋トレする人
筋肉を付けたくて筋トレする人
身体を絞りたくて筋トレする人
様々です。
私もバルクUP出来ないタイプだと思っていましたが的確なやり方と栄養状態で筋肥大させる事が出来た経験もあります。
様々な状態に適した筋肉の鍛え方をご紹介します。
レジスタンストレーニング(バーベルを上げたり下げたりする)で筋力を鍛える場合
サイズの原理では
大きく分けて
速筋繊維(FT)
遅筋繊維(ST)
速筋繊維は、運動神経の細胞体が大きく 支配する筋繊維の数が多いので『サイズが大きい』
遅筋繊維は、その逆です。
人が小さい力を出す時は小さいサイズの運動単位
遅筋繊維(赤筋)から使われ
大きい力を出す時は、サイズの大きい運動単位
速筋繊維(白筋)を使います。
これらはエネルギー効率が良いからです。
そして『サイズの原理』で適切な負荷を設定してトレーニングを行います。
1回挙げられる重量=1RM
筋のサイズを増さずに筋力を高めるには
最大挙上負荷1RMの90%以上
(MAXで扱える重量)速筋
筋を肥大させ筋力を増すには
最大挙上負荷1RMの80%前後
(そこそこ頑張って扱える重量)速筋
筋持久力を増すには
最大挙上負荷1RMの60%以下
(割と楽に扱える重量)遅筋
自分が扱えるバーベルの重さや
負荷懸垂等を
何回出来るかでトレーニングの領域が変わります。
筋力 UPは1〜4回 (MAXの重量)体重を増やさず最大筋力を上げる
筋肥大 5〜15-18回(そこそこ頑張って扱える重量)筋肉とパワーもつく
筋持久力 18〜30回以上(割と楽に扱える重量)
筋肉は肥大せずに持久力がつく
バーベルで筋トレを行い
筋肉を肥大させずに(体重を増やさずに)
パワーを上げるには最大で上げられる重量が1回から4回くらいで
セット間のインターバルを長く3分くらいとる(これがとても大切です)
それをクライミングに当てはめると登りで最大筋力を上げるには
一つの課題の中に、最大筋力を出す部分が1回〜4回くらいある事
インターバルを3分以上とる事で
(マシンガン・トライしないで ゆっくり休む)
筋肥大せずに(体重を増やさず)
神経系の抑制が低減し力が発揮する
神経系の抑制=筋肉の損傷を防ぐ為に神経の抑制による力を出させ過ぎない様なブレーキ。
外岩で筋肉が肥大しないのは、最大筋力を発揮する回数が1回〜4回くらいで
登る回数がジムよりも少なく
インターバルが長い
神経系の抑制を小さく筋肉の出力をあげる
筋肉が肥大しないので
体重を増やさずに最大筋力を出しやすい身体になるのではと思います。
(他に筋肉の収縮形態も影響します)
体重を増やしたくないクライマーや
筋力ムキムキになりたくない女子クライマーに
オススメかもしれませんね。
身体の線が細いのに、もの凄いパワーを発揮する人はこの手の要素を含んでいると思います。
武術家は、稽古の中で最大の力を数回発揮して後は緩やかに動く等
メリハリのある修練を行なう。
スポーツでも階級別や体重制限がある競技のトレーニングにも適しています(勿論、複合的な要素があるのでそれだけを行えば 良いとは言い切れませんが)。
筋肉を付けずにパワーUPを狙いたい方には、高負荷
インターバル長めがオススメです。
治療院KAZU
院長 中井一欽